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はじめにお読みください

はじめに、このブログに書いてあることはすべてわたし個人の感想・所感・見解であり、決して正解ではないことを記しておきます。

主に映画を見て感じたこと、考えたことを書き留めておいた膨大なメモをまとめたものです。
また、映画で描かれていなかった部分を補足するため原作「影の獄にて」(思索社 戦場のメリークリスマス 原作版 ローレンス・ヴァン・デル・ポスト著)からも引用しております。
このブログでのすべての原作抜粋は、上記の思索社の「影の獄にて」(現在廃盤)より引用していることをここに記します。
さらに、作品にまつわる資料として、DVD、当時の映画パンフレット、「戦場のメリークリスマス シネマファイル」(講談社 1983年)を参考にしていることを記します。

戦メリを観た方には「そんな考え方もあるのか」「そこに共感する」とそれぞれ思いながら読んでいただければと思いますし、戦メリって一体何が言いたかったんだろう、よくわかんなかった、という方にはひとつの感想として読んでいただいて、2度3度と鑑賞していただくきっかけになればと思っています。


原作の引用では、ローレンス→ロレンス、セリアズ→セリエ、ヒックスリ→ヒックスリ=エリス、と表してあるので、引用部分では原作に忠実に名前を書いています。
また、原作では主人公は一人称の「わたし」となっていて、ロレンスと捕虜時代の思い出を語り合う内容になっています。第一部「影さす牢格子(クリスマス前夜)」はロレンスとハラの物語。第二部「種と蒔く者(クリスマスの朝)」はセリエとヨノイの物語。第3部「剣と人形」はロレンスのロマンスを追憶する物語で、映画は第一部と第二部を組み合わせて物語にしています。
著者がローレンスであることを考えると、原作の「わたし」と「ロレンス」は本来同一人物なのだろうと思われますが、あえて二人の人物として分けて、うまく二人の会話によって物語を進行しています。
原作ではロレンスはセリエが収容所に来る前に別の収容所に移動しているため、セリエには会っていませんし(昔南アフリカで一緒に野営生活を送ってはいたようですが)、セリエとヨノイの物語についても「わたし」に聞いて知る、という内容になっています。