原作によるヨノイ大尉の描写
恐らくわれわれの出会ったなかでは、最も貴公子的な日本人であっただろう。
禁欲的な僧侶を思わせる顔に、丸刈りで、鉤鼻。
頃合いに離れた両眼は日本人独特のもので、端がつり上がり気味だが、知的で人を捕えて離さない。
それに大抵の日本人より長身で、背すじがまっすぐ伸びている。
わたしの知る限りでは最も清潔好きの日本人将校で、軍服はいつも体にピッタリでしみひとつなく、長靴はピカピカに磨きあげてあった。
(「影の獄にて」思索社 190ページより)
映画「戦場のメリークリスマス」に関する考察記です。この作品に出会って17年。何十回も観てきましたが、観るたびに気がついたことや感動が新たになります。それを書き留め、同じように考えた方と思いを共有したり、疑問を持っている方にひとつの参考となったらと思い、ここに公開いたします。また、気づいたことを随時更新して参ります。あくまで個人の感想・見解に基づいたものです。
原作によるヨノイ大尉の描写
恐らくわれわれの出会ったなかでは、最も貴公子的な日本人であっただろう。
禁欲的な僧侶を思わせる顔に、丸刈りで、鉤鼻。
頃合いに離れた両眼は日本人独特のもので、端がつり上がり気味だが、知的で人を捕えて離さない。
それに大抵の日本人より長身で、背すじがまっすぐ伸びている。
わたしの知る限りでは最も清潔好きの日本人将校で、軍服はいつも体にピッタリでしみひとつなく、長靴はピカピカに磨きあげてあった。
(「影の獄にて」思索社 190ページより)