★ヤジマ一等兵
ヨノイの従卒。いつもぴったり引っ付いている。ヨノイの剣道の稽古の相手でもある。
いつも一緒にいるからか、ヨノイのセリアズに対する感情にいち早く気づいている。
「行」の最中に花や饅頭を食べたセリアズにたいした体罰も与えず牢に入れたヨノイを見て、ヤジマは心配と焦りを感じる。
ある夜、彼はセリアズ亡き者にしようと企てる。
独房の見張りの兵に「鍵を貸せ、所長の命令だ」と言うと、兵が「所長は今夜は来られないのですか?」と問う。
彼は「所長が来るのか?」と驚く。「毎晩だ」と見張りの兵が答えると、「何しにぃ!」と激昂する。
「やっぱり隊長どのはあの悪魔に魅了されている!」というショックから彼は大変な行動に出るわけだが、この激昂の仕方だと、観ているこちらは思わず「え? ヤキモチ?ヤジマはヤキモチを焼いてるの!?」と更にひっくり返って驚くことになる(笑)
自分の上官が敵に気を取られているのが我慢がならない、という感じだろうか。(これ以上はツッコミたくないのでそういうことにする)
このあと彼はセリアズの”始末”に失敗する。皮肉なことに、ヨノイがセリアズに差し入れた絨毯に邪魔されて失敗するのである。(どこまでもついていないヤジマには少し同情の念を覚える。)
そしてその後ヤジマはヨノイに「隊長どの!あの男は隊長どのの心を乱す悪魔です!」と叫んで切腹する。
何も、切腹の間際に日本兵全員の前で隊長どのの気持ちをバラすことないじゃん、と少々思ったりもする…。
ちなみにこれは有名な話だが、ヤジマ亡き後従卒をしている日本兵エキストラが無名時代の三上博史である。
彼はヨノイがキスを受けて卒倒した際向かって右側でヨノイを支え、「うわああああ!!」と叫んで静寂を破り(さらに隊長どのをほっぽり出して)セリアズに拳を上げておどりかかる、結構大事な役をやっている。
★ウエキ伍長
ヨノイの従卒のひとり。ヨノイの車の送り迎えなどを必ず行っている。
ヤジマより階位が高いもののあまり発言は多くない。(セリフがあまりない)
ヨノイとヤジマの剣道の稽古中に、ハラが「少々稽古が激しすぎるのではと、ウエキが心配しております」と伝えに来るシーンがある。従卒なんだから自分で言えばいいのにと思ったりする。
多分普段は無口なタイプなのであろう。
ヤジマの葬儀中、ローレンスを連れて入ってくるのがウエキである。ローレンスが動くものなら、「急くなっ」と叫んで棒で打ち付ける。大人しそうに見えて手が早い。
また、ローレンスが自分の処刑を言い渡されて「お前らの神のせいだぁ!」と葬儀台をぶち壊して大暴れする時に、ウエキがローレンスを羽交い締めにしている。
その時ウエキは泣きそうな声を振り絞っている。(そう聞こえるだけかも)
従卒仲間だったヤジマの葬儀がぶち壊しにされたのはショックだったかもしれない。
ちなみに最後のセリフは、セリアズのキスを受けてヨノイが崩れ落ちた時、待ってましたとばかりにガッチリ下で受け止めて「隊長っ」と小さく叫んでいる。
彼は付かず離れずで、進言も少ないが必ずヨノイのそばにいる。
本当の意味でヨノイの女房役をやっていたのは多分ウエキである。